MATSUDA: Nen-Pyo (Japanese)
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松之助の忠臣蔵


 

弁士: 生駒雷遊、国井紫香、加藤柳美、泉 天嶺、竹本嘯虎、谷 天郎、他
浪曲口演: 巴うの子

スタッフ

キャスト

(解説)
保存が確認されている日本の長篇劇映画の中では最古の作品であろう。と言うのは、本作品は完全版ではなく、数多く製作された尾上松之助主演の「忠臣蔵」映画の中から戦後のフィルム不足時代に数本を編集し、弁士の説明と浪曲の口演を入れトーキー作品として配給したものであるが、主要な部分は1910(明治四十三)年に製作された『忠臣蔵』だと推測されている。

松之助主演の忠臣蔵物は、同じ十年の『大石内蔵之助一代記』が最初だと言われているが、本作品は、十月に横田商会京都撮影所を二条城西南に設立した記念作品として製作されたもので、初めての忠臣蔵全通し作品である。

松之助が一人で何役も演じ、カメラは据えっぱなし、背景は書割りと、確かに幼稚といえば幼稚であるが、それが又、最新の撮影技法に慣らされた目には、何とも形容し難い程に新鮮に感じられるから不思議である。

後に監督として活躍する池田富保、辻吉朗が出演しているのも興味深いし、往年の名弁士の語りを聴くことが出来るのも貴重である。


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