MATSUDA: Nen-Pyo (Japanese)
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謎の殺人事件


 

スタッフ
キャスト

(解説)
マキノ、東亜、宝塚、大都と弱小映画会社を転々とし、名前も岱山、秋声、昌信と変えてきた後藤監督の『髑髏』に次ぐ大都入社二作目の作品。後藤監督は、特に娯楽映画の演出に定評があった。

主演の水島道太郎は昭和三年に松竹下加茂へ入社するが、スターとして注目され始めたのは十年に大都へ移ってからである。大都では専ら現代劇の主演を務めたが、元々は時代劇畑の出身であり、十五年に大都を退社後は、あらゆるジャンルで活躍している。

(略筋)
“鉄の爪”と呼ばれる相良健吉は右手のない男だが、指代わりについている鉄の義手の威力で、港の与太者ツナミの源次等に常に恐れられていた。或日、健吉は車内で花屋の澄子姉妹の話を聞き、戦傷の兄や病気の父の為に働く姿を見て、今までの自分を恥じ、目覚めるのだった。それからというものは子分の鮫や留と生まれ変ったように働き、富沢刑事も世話した甲斐があったと喜んだ。それ許りか、健吉達は働いた金で出征家族の面倒を見て歩いた。或時、鮫達に花屋姉妹の家の困窮を聞いたが、今の健吉の働きではどうにもならない事だった。考えた揚げ句、健吉は質屋へ。ところがその夜健吉の行った質屋の主人が殺害された。疑いをかけられた健吉は、やがて富沢刑事に引かれて行く。しかし、天は健吉を見捨てなかったのである………


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