MATSUDA: Nen-Pyo (Japanese)
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中山七里

 

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(解説)
原作は長谷川伸が昭和4年に発表した戯曲で、舞台の初演は六代目菊五郎が演じ、映画は本作品と、日本最初の時代劇オールトーキーと銘打たれたミナトーキー作品との競作となった。ミナトーキー版の主演は、二世市川段四郎の三男で長兄が二世市川猿之助という市川小太夫の主演であったが、未熟なトーキー技術の故もあり、作品の評価は本作品の方が断然高かった。当時の批評には「成功に近い出来を持つ作品である。並木鏡太郎氏は脚色方面では、大した腕を見せては居ないが、監督方面では、巧みを極めた物語の省略法と、戯曲的主役を映画的主役に扱って、此戯曲を一篇の映画劇に完成して居る」とある。また、二役の松浦築枝は、「おさんでは美しさを見せ、おなかでは技を見せて居る」と絶賛され、澤村國太郎も男振りの良さを見事に演じている。

(略筋)
江戸深川の木場。川並の政吉と料亭で働くおさんとは人も羨む恋仲で、一緒になれる日を夢見て、精一杯真面目に働く毎日だった。だが、政吉の親分餌差屋安五郎がおさんに目をつけ、二人の仲を知りながら、力尽くでおさんを己のものにした。おさんは政吉への詫びの為と自害して果てた。怒り狂った政吉は、餌差屋を殺し、江戸を去った。

三年の月日が流れた。旅商人となった政吉は、飛騨路で駆け落ち者の徳之助とおなかの難儀を救うこととなったが、そのおなかは、忘れようとして忘れられないおさんに瓜二つだった。他人の空似とはいえ、政吉の心は再び乱れた。そこへ執念深く江戸から徳之助達を追いかけて来た岡ッ引きの文太郎が現われた。

飛騨高山の中山七里峠に恋に狂う男の血しぶきが上がった―


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