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世界の心
Heart of the World

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(解説)
『国民の創生』『イントレランス』と共にグリフィスの三大記念作とされるが、前二作程の評価は得られていない。しかしながら、グリフィスの劇的緊張感を盛り上げて行く手法は、本作品でも見事に発揮され、大作と呼ぶにふさわしい出来栄えを見せている。

アメリカ国民の世論を盛り上げて第一次大戦への参戦を促す方法を模索していた英首相ロイド・ジョージが渡英中のグリフィスに要請して製作された作品であり、英国の援助の元、戦場の前線にカメラを持ち込んで撮影し、迫力ある戦闘シーンを盛り込んでいる。

日本では公開直後にフィルムを焼却するという宣伝で、人々を驚愕させた作品でもある。

(略筋)
一九一二年、春。仏国のある村に二つの米国の家族が軒を並べて、平穏な日々を過していた。その隣り同士に住む娘と青年は、互いに愛し合うようになった。そこへパリから流れ込んだ歌い女が現われ青年に恋したが、娘と青年が婚約すると、諦めて村一番の愛嬌者カッコーと婚約するのだった。娘が結婚式の準備をしているところへ戦争の知らせが届いた。青年もカッコーも勇ましく祖国の為に出征していった。娘は歌い女と共に、独軍の為に破壊された村で、互いにあらゆる苦難をなめる。村は占領され独軍将校は娘の美しさに目を付け辱めようとするが、偵察の為敵陣に忍び込んでいた青年によって救われた。しかし二人は独軍に包囲され遂に死を覚悟したが、勇敢な歌い女の働きによって助かった。そして、味方の連合軍が大勢乗り込んで来る―。かくして、世界が独裁主義と戦争の恐怖から救われる事を願う彼らの前に、再び幸福な日々が戻って来たのである。


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