2021年6月4日         東京都・新宿区

第1回カツベン映画祭



名 称:

第1回カツベン映画祭(新宿東口映画祭提携企画)

日 時:

2021年6月4日(金)9時45分開演~


会 場:

武蔵野館 〒160-0022 東京都新宿区新宿3-27-10 武蔵野ビル3F


入場料:

全席指定 1プログラム 2,000円


販売方法:

5月21日正午より武蔵野館及び武蔵野館チケットサイトにて販売
※ 先行販売30席限定 通し券6,000円は、マツダ映画社にて取り扱いあり。
 5月14日(金)午前10時から販売開始


協 賛:

武蔵野興業株式会社


協 力:

国立映画アーカイブ


主 催:

株式会社マツダ映画社・カツベン映画祭実行委員会
〒120-0003 東京都足立区東和3-18-4

【上映スケジュール/全6プログラム】


【上映作品紹介】

瀧の白糸[最長版・一部デジタル復元版] 

1933年(昭和8年)入江プロダクション作品 105分
監督/溝口健二 出演/入江たか子、岡田時彦
国立映画アーカイブ所蔵作品

泉鏡花原作の「義血侠血」を溝口健二監督が映画化した映画史上に残る名作!

明治23年の初夏、北陸一帯を巡業する見世物師の中に、美貌で知られる“瀧の白糸”と呼ばれる水芸の太夫がいた。金沢の浅野川のほとりで小屋掛けをしている白糸は、馬丁をしている秀麗な青年村越欣也に恋をし、彼が法律を学びたいとの大望を抱いていることを知るや、学費の援助を申し出て、欣也を上京させるのだった。そして、二年の歳月が流れて…

弁士: 澤登 翠
演奏:湯浅ジョウイチ
からくり蝶 [前・後編] 

1929年(昭和4年)東亜キネマ京都作品 90分
監督/後藤岱山 出演/嵐寛寿郎、原駒子

乱闘また乱闘、覆面の怪人が登場するなど奇想天外な娯楽時代劇!

旗本五百万石月影家の嗣子鐵馬は無頼のかどで入獄一年、改心をして出てきたが父は之を信ぜず、許嫁波路は小堀仙八郎を婿に入れていた。鐵馬は落胆の末自殺を計ったが夜鷹しがらみのお仙に救われ、其の家に引き取られた。やがて彼はお仙に心を寄せた。その頃、仙八郎はお仙に言い寄って来た。お仙は鐵馬の心を察し仙八郎を迷の淵に落とそうとしたのだが‥

弁士: 坂本 頼光
演奏: 上屋安由美、藤高理恵子
椿 姫 CAMILLE 

1921年 米・メトロ映画作品 63分
監督/レイ・C・スモールウッド 
出演/アラ・ナジモヴァ、ルドルフ・ヴァレンチノ

世界中で何度も映画化され、オペラでも有名な悲恋物語の傑作!

田舎から出てきたばかりの法律を学ぶ学生アルマン・デュヴァルには、パリの街中で見るものすべてが珍しく新鮮だった。 或る夜、アルマンは友人ガストンの紹介で、夜のパリを飾る女性マルグリット・ゴーティエに逢うと、二人は次第に熱烈な恋に落ちてゆくのであった…

弁士: 大森 くみこ
演奏: 鳥飼りょう
キートンの蒸気船 Steamboat Bill Jr. 

1928年 米・キートンプロ=ユナイテッド・アーチスツ作品 69分
監督/チャールズ・F・ライズナー
出演/バスター・キートン、アーネスト・トーレンス、マリオン・バイロン

喜劇王キートンのアクロバティックで且つコミカルなアクションは必見!

蒸気船ストーンウォール・ジャクソン号のオーナーであるウィリアム・キャンフィールドは、“スチームボート・ビル”と呼ばれる街の人気者。副船長のトムと共にミシシッピー川で操業しながら長閑な日々を送っていたが、金持ちのジョン・ジェイムズ・キングが豪華な新造船キング号を就航。強力なライバル出現に内心穏やかではなかった。そんな折、長らくボストンに遊学中の息子から帰郷するとの知らせが届いたが…

弁士: 山崎 バニラ
演奏: 山崎 バニラ(弾き語り)
都会の女 City Girl 

1930年 米・フォックス作品  89分
監督/F・W・グリフィス
出演/チャールズ・ファレル、メアリー・ダンカン

巨匠F・W・ムルナウの魅惑の映像表現。アメリカ・サイレント映画の傑作!

都会のダイナーで働くケイトは、田舎から出てきた純朴な青年レムと瞬く間に恋に落ちる。ケイトはレムと結婚し、広大な小麦畑の広がる彼の実家に移り住む。だが、レムの父はふたりの結婚に反対していた。そして嵐が近づく夜、ついに破局的な事態へと…

弁士: 片岡 一郎
演奏: 上屋安由美
チャップリンの消防夫  The Fireman 

1916年 米・ミューチュアル社作品   18分
監督・主演/チャールズ・チャップリン
共演/エドナ・パーヴィアンス、エリック・キャンベル

お馴染みチャップリンの爆笑短編コメディー!

三等消防夫のチャーリーは失敗の連続でいつもデブの署長に怒られている。 そこへメリーと父親が来て、何やら署長とヒソヒソ話。或る日、メリーの父親は莫大な保険金を得る為に自分の家に火をつけた。ところが大変、三階にメリーがいたのである。それを知ったチャリーは…

弁士: 山城 秀之
演奏: 坂本真理
大学は出たけれど 

1929(昭和4)年 松竹蒲田撮影所作品  16分
監督/小津安二郎
出演/高田 稔、田中絹代

当時、流行語にもなった小津安二郎監督の名作!

社会不況で大学を卒業しても就職困難な昭和初期。大学出というプライドと生来の呑気が災いして就職口が見つからない野本徹夫。郷里の母にはそんな事も言えず、ちゃんと就職した事になっていた。或る日、徹夫の母が許婚の町子と共に上京した…

弁士: 山内菜々子
演奏: 坂本真理
日の丸太郎・武者修行の巻 

1936(昭和11)年  三幸商会漫画部作品  5分
作画・撮影/鈴木宏昌(芦田 巌)
作画/鈴木阿津志

武者修行中の日の丸太郎。出会ったのは助けを求めるお婆さん。なんと無頼漢 大熊大八に娘をさらわれたという!日の丸太郎は大熊大八を倒せるのか…

弁士: 山内菜々子
演奏: 坂本真理
月形半平太 

1925(大正14)年 聯合映画芸術家協会  11分
監督/衣笠貞之助
出演/澤田正二郎、二葉早苗

新国劇の祖、澤正の大剣戟時代劇

王政復古、討幕の声が巷に沸くと長藩士月形半平太は、一文字国重から求めた銘刀をもって、遂に立ち上がった。しかし、勤王志士の間にも醜い暗流が起り新選組の手を借りて月形暗殺も計れて…

弁士: 武藤 兼治
演奏: 坂本真理

【弁士紹介】

澤登 翠(さわと みどり) 

法政大学文学部哲学科卒業。故松田春翠門下。
日本独特の話芸「活弁」の第一人者として、国内を始め仏、伊、米他海外にも招聘され好評を博している。洋画、現代劇、時代劇とレパートリーも豊富。活弁の継承者としての活動が評価され、これまでに文化庁芸術祭優秀賞、文化庁映画賞他を受賞。無声映画鑑賞会での公演を基盤にフィルムセンターや各地の映画祭での公演、大学他での講座、TV番組のナレーション、朗読とその活動は多岐に亘る。2015年、「文藝春秋」に掲載の「日本を代表する女性120人」に選出、2017年3月には松尾芸能賞特別賞を受賞。周防正行監督最新作映画『カツベン!』では、活動弁士監修を担当した。
坂本 頼光(さかもと らいこう) 

中学時代より活動写真弁士を志す。2000年に、「鞍馬天狗」でデビュー後、映画館、寺社仏閣、寄席等様々な場所に多数出演。これまでに説明した作品は約120本。2010年にはアメリカのエール大学他五大学で無声映画公演、2012年にはフランスの映画保存機関シネマテーク・フランセーズの上映会、昨年はパリで開催された「ジャポニスム2018:響きあう魂」の公式企画「日本映画の100年」など海外でも弁士を務め好評を博した。 平成28年度国立演芸場・花形演芸大賞の銀賞、平成30年度同賞の金賞を受賞。周防正行監督の最新作『カツベン!』では出演のほか主演の成田凌、永瀬正敏の弁士指導を担当した。
大森 くみこ(おおもり くみこ) 

2012年弁士デビュー。関西を活動拠点に無声映画上映会、国内外の映画祭等に出演。2019年にはロサンゼルスで行われた「The Art of the Benshi」にて活弁を行い、スタンディングオベーションの喝采を博す。 また、天満天神繁昌亭昼席に色物で定期出演、OSシネマズ神戸ハーバーランドでは毎月活弁ライブを開催。さらには、TV・ラジオパーソナリティー、ナレーターとしても活躍。 おじさんから可憐な少女まで幅広いキャラクターづくりが持ち味。
山崎 バニラ(やまざき ばにら) 

弁士(活動写真弁士)。2001年、無声映画シアターレストラン「東京キネマ倶楽部」座付き弁士としてデビュー。“ヘリウムボイス”と呼ぶ独特の声と、大正琴とピアノを弾き語る独自の芸風を確立。2018年~東京国際映画祭チルドレン部門で活弁を披露。2019年公開、周防正行監督『カツベン!』に出演。 声優としてもアニメ『ドラえもん』ジャイ子役、『ポチっと発明ピカちんキット』ポチロー役他出演作多数。 宮城県白石市観光大使。
片岡 一郎(かたおか いちろう) 

1977年生まれ。東京都出身。活動弁士の第一人者澤登翠の一番弟子として、2002年に入門。2016年には活動弁士として戦後初の歌舞伎座出演を果たした他、国外での活動も多く、これまで18ヵ国で公演を行っている。2018年にはフィリピン初の活動弁士誕生を支援。失われた無声映画のフィルム発掘にも尽力している。活動弁士の他にも執筆や舞台出演、声優業と多岐にわたって活躍中。これまで活動弁士を担当した無声映画は約350本。周防正行監督の『カツベン!』では出演のほか時代考証や高良健吾、森田甘路の弁士指導を担当。 昨年、初の著書「活動写真弁史: 映画に魂を吹き込む人びと」(共和国)を出版した。
山城 秀之(やましろ ひでゆき) 

山口県生まれ。1996年ごろより街頭紙芝居屋として新横浜ラーメン博物館などで活動する中、現在の師匠澤登翠の活弁ワークショップに出会い、サイレント映画にセリフや語りを入れる活動写真弁士の存在を知る。2010年、弟子入り。翌年弁士デビュー。現在、無声映画鑑賞会(マツダ映画社主催)を中心に様々な上映会・イベントに出演。2019年には、国立映画アーカイブにも弁士として出演した。
山内 菜々子(やまうち ななこ) 

栃木県那須塩原市出身。日本大学芸術学部映画学科卒業。2010年澤登翠一門に入門。2013年6月「第659回無声映画鑑賞会」で弁士デビュー。以降、無声映画鑑賞会に定期的に出演するほか2017年には地元栃木県「那須温泉映画祭」にも出演。2021年4月8日より集英社少女漫画アプリ「マンガMee」にてスタートした『RAY-麗-大正キネマ物語』(作:ナスノマユカ)の監修協力を務める。
武藤 兼治(むとう けんじ) 

茨城県日立市生まれ。東海大学工学部卒業後、演劇を志し文学座付属演劇研究所を経て、1992年劇団民藝入団、東京を始め全国を巡演。 5年前寄席で見た活弁をきっかけに、澤登先生の活弁ワークショップを受講、活動弁士に魅了され、 只今弁士目指し修行中!

【演奏者紹介】

湯浅ジョウイチ(ゆあさ じょういち)
(作曲・編曲、ギター・三味線)
 

1987年、東京国際映画祭でD・W・グリフィスの『國民の創生』の楽士を務めて以来、無声映画用音楽の復元や作・編曲等を行い、後に和洋楽団カラード・モノトーンを結成。作・編曲・指揮の他、ギターや三味線も演奏する。近年は欧米にも招聘され、精力的に活動している。
鈴木真紀子(すずき まきこ)
(フルート)
 

桐朋学園大学音楽学部卒。フルートを峰岸壮一氏に師事。1994年オーストリアとスイスで国際フルートセミナーに参加、ファイナルコンサートに出演。モーツァルトのフルートカルテット全曲を阿部真也との共演にて演奏し、好評を博した。現在、楽団「カラード・モノトーン」主要メンバー、また、芹洋子のアコースティックバンドメンバーとしても活動。順天堂大学交響楽団のフルートトレーナー、東洋英和女学院フルート講師。
上屋安由美(かみや あゆみ)
(作曲、ピアノ)
 

愛知県名古屋市出身。桐朋学園大学音楽学部作曲専攻卒業、同大学研究科修了。同大学音楽学部付属子供のための音楽教室ソルフェージュ講師。これまでポルデノーネ無声映画祭、東京国際映画祭等に出演。ピアノを故・松岡晴子、三輪郁、作曲を三瀬和朗、大家百子の各氏に師事。
藤高理恵子(ふじたか りえこ)
(琵琶)
 

古典弾き語りや現代邦楽の演奏活動を行いながら、現代語によるオリジナル作品の創作にも力を注ぐ琵琶奏者。小さな会場でのソロライブ、学校公演、他楽器とのアンサンブル演奏、ホールコンサートなど幅広く活動。芝居や無声映画の伴奏、書道・茶道・生け花など他ジャンルとのコラボレーションも行う。 NHK邦楽オーディション合格。 日本音楽集団の団員として国内各地および海外での公演に参加。
鳥飼りょう(とりかい りょう)
(ピアノ)
 

サイレント映画専門の楽士。ピアノ、パーカッションを演奏。 全ジャンルの映画に即興で伴奏をつけ、これまでに伴奏した作品数は500以上。国内外の映画祭や劇場等での伴奏上映に多数出演している。現在、最も上映会で演奏する楽士のうちの一人。無声映画振興会代表。
坂本真理(さかもと まり)
(ピアノ)
 

玉川上水のほとりで野鳥のさえずりや葉音を聴きながら育つ。 幼稚園の園長時代に様々な自然教育に携わる。2016年「月世界旅行」で無声映画楽士デビュー。和楽器、民族楽器、オーケストラなどのキーボード音色と、民族打楽器やブラジルの鳥笛で演奏する。国立音楽大学教育音楽科第二類リトミック専攻卒業。



[お問い合わせ]    株式会社マツダ映画社   ℡:03-3605-9981 
Mail:katsuben@matsudafilm.com